自律訓練法



効果としては以下のようなことが起こります。

1.疲労が回復する.

2.過敏状態が沈静化する.

3.自己統制力が増し,衝動的な行動が少なくなる.

4.身体の痛みや精神的な苦痛が緩和される.

5.向上心が増す.


実際の方法

 以下のことを初めは2〜3分で行います。初めのうちは練習みたいな感じです。
何回もやるうちに
簡単にできるようになったら5〜15分ぐらいかけて本格的にやってください。
できれば一日昼と夜の2回行うのがいいと思いますが、忙しいようでしたら少なくとも毎日夜に一回やるといいと思います。落ち着いたBGMをかけるのもいいと思います。効果が出てくるのはやはり何ヶ月もたってからだと思いますが、少しずつは変化を感じられるのではないかと思います。

 言葉で言っているだけですが、その場所に意識を向けることで実際にその部分の血流の上昇や、筋肉の緊張の低下が起こっています。



1.自分がリラックス出来る体勢をとります。

ソファーに腰掛けても構いませんし、ベッドに横になっても構いません。(寝る場合は仰向けに寝て下さい)。眼鏡や時計ははずし、ベルトもゆるめて楽な状態にしてください。
2.まずは気持ちを落ち着かせます。
リラックス出来る体勢で体の力を抜き、目を閉じて

「気持ちが静かに落ち着いている」 

と心の中でゆっくりと繰り返し唱える、もしくは実際に口に出してみてください。(このほうが効きやすいかもしれません)。
リラックスしているイメージを作り出してください。
気持ちが落ち着いた感じがしたら次に進んでください。
3.第一段階

「重量感」を感じる暗示を自分にかけます。
リラックスしているイメージを保ちながら

「右手が重い」

と右手に意識を持っていって繰り返してください。右手がダラーンとする、または動かそうと思っても動きにくいなぁ、と感じたら次に左手、右足、左足に移ってください。左手の時は左手に意識を持っていってください。

「左手が重い」

「右足が重い」

「左足が重い」


最後に

「両手両足が重たい」

とイメージし、手足の力が抜けていくのを感じ取ってください。
4.第二段階

「温感」を感じる暗示をかけます。

今度もさっきと同じ要領で、順番に

「右手が暖かい」

「左手が暖かい」

「右足が暖かい」

「左足が暖かい」

「両手両足が温かい」


というイメージを作り出し、手足が温まるのを感じ取ってください。手足が温かくなったり、ジンジンした感じがしてくると思います。感じ方は人それぞれのところはあります。
5.第三段階

「心臓が静かに規則正しく脈打つ」イメージを作り出します。
リラックスした状態を保ちつつ

「心臓が静かに規則正しく脈打っている」

と心の中で唱え(口で言い)ながら、心臓が静かに脈打つのを感じ取ってください。心臓に手を当てながらだとやりやすいかもしれません。心拍数がゆっくりになってくると思います。
6.第四段階

「呼吸」に関するイメージを作り出します。

今度は

「呼吸がとても楽だ」

と繰り返してください。呼吸がゆっくりと深くなっていきます。
7.第五段階

「腹部温感」のイメージを作り出します。
リラックスしながら

「お腹が暖かい」

と心の中で唱え、腹部が心地よく暖かくなってくるのを感じとってください。
8.第六段階

「前頭部冷涼感」のイメージを作り出します。
今まで通りリラックスしたイメージを作りながら、

「額が涼しい」

と心の中で唱え、額の涼しさを感じ取ってください。
9.最終段階

暗示の消去作業をします。
今から目覚めていくイメージを作りながら手足を伸ばし、ゆっくり目を開けてください。
この最後の暗示の消去は大事なので必ず行ってください。


これをし終わった後はとても落ち着いた感じがすると思います。はじめはなかなか、イメージが作りにくいかと思いますが、続けることで確実にできるようになっていきます。
はじめにも書いたように、はじめは2〜3分で練習のような感じで行いなれていってください。

これは
不安、緊張、恐怖を主な症状としている神経症や、ストレスが関与している心身症に効果があります

ただし、注意事項として、
心筋梗塞の直後、調整困難な糖尿病、消化性潰瘍で痛みがある人、極度に不安感や焦燥感があるときは行わないでください。


                        

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